妊娠・出産を機にフリーランスになるなら

仕事全般
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私の周囲にも妊娠・出産を機にフリーランスになった人がたくさんいらっしゃいます。

やっぱり女性にとって、妊娠・出産は大きな出来事ですし、生活が一変してしまうので、自宅で仕事がしたいと考える方が多いんだと思います。

先日、フリーランス歴20年以上のグラフィックデザイナーの方とお仕事を一緒にさせていただいたのですが、その方も出産を機にフリーランスになったとおっしゃっていました。

その方はご家族・ご親戚から女は仕事をせずに子育てに専念するものだと根強い反発を受けていたそうです。

反対されてばされるほど絶対辞めないと思ったとおっしゃっていましたが、子育て・家事の家族の協力が得られないままで独立されたので、すごく大変だったと思います。

私は幼少期から1人で仕事すると言い続けていたせいか、誰からも反対されることがなかったのですが、同居家族が夫のみで夫は残業・海外出張が多い人だったので、子育て・家事の負担は大きかったです。

私も当初の予定では出産してからフリーランスになるつもりでしたが、流産が続き、会社に居づらくなったことや東日本大震災が起き、当時勤務していたビルから避難した経験などからどうせスタートするならいつでもいいだろと思って、独立しました。

妊娠していようと子どもがいようと独立してしまえば、他の人と変わらない

当たり前のことなんですが、このことを勘違いしてる人は多いと思います。

子どもが小さい内は病気やぐずりなど計画通りに進まないことばかり。

2歳を過ぎてしまえば何とかなるんですが、離乳食が始まる頃~2歳までは人に預けてもまともに仕事ができたと思うことは少なかったなぁと思います。

ここで言うフリーランスは、クリエイター系の業種の場合を想定して記事を書いています。

1.取引先や販路開拓が難しい

これまで取引や実績がある相手なら独立した後も仕事が続けられる可能性は残っていますが、多くの場合は、独立したらそのまま関係が切れるケースが多いです

しかも、妊娠中や幼い子どもがいる女性となれば、取引は難しくなります。

2.納期を守ることが難しい

仕事を受注できたとしても、納期厳守の案件や短納期案件が続くのはかなり難しいと思います。

元々納期や機能要求が難しいものは受注しないようにしていたので、取引相手は制作会社ではなく、個人や企業との直接取引をするようにしていました。

そうでもしないと自分の都合に合わせてスケジュールを立てるのは難しいかなと思います。

これまで制作会社が間に入った案件は、まともに資料やデータが揃わないのに、納期や要求だけは厳しいというものばかりで、とても子育てや家事と両立しながら、売り上げを伸ばすというのはしんどかったです。

制作会社が間に入る案件も紹介されたり、制作会社が困っているから…という理由で受注したんですが、やっぱり性に合いませんでした。

でも、直接受注できる会社を探すとなると、営業しないといけません。

営業だけでなく、ヒアリングやディレクション、雑用もすべてを自分でする必要があります。

制作に関する技術や知識だけでなく、営業力やコミュニケーション能力も問われますので、今まで制作業務以外に従事していなかった人にはハードルが高いです。

先に挙げた「取引先や販路開拓が難しい」にも共通する悩みになります。

自宅でのんびり子育てしながら仕事しようと思っても、それを許してくれる相手はなかなか見つかりません。

3.実績を作るまでが大変

独立したばかりの時は助けてくれる人が現れることもありますが、とにかく継続できないと事業は続きません。

フリーランスになるまでに受賞歴があるとか有名な制作実績があるとかでないと、独立したばかりのフリーランスには継続的に仕事は来ません。

サンプルでも何でもいいのでとにかく人に見せられる実績が必要です。

せっかくいい感じで商談が進んでいたのに、実績がないとか独立したてとかという理由で受注できないことも多々あります。

受注できても制作単価が安かったり、体のいい外注先として使われるのもフリーランスになった意味がないと感じます。

たまに以前の会社の制作実績を勝手に見せたり言ったりしている人も見かけますが、基本的にNGです。

許可が出ているならOKですが、それでもwebサイトに掲載できないし、いつまでも独立前の話はできませんから、独立したすぐは実績を作ることが優先です。

卒乳までは準備期間として考える

個人的な意見ですが、卒乳まではフリーランスの準備期間として考えて動くのがおすすめです。

子どもの性格や生活環境によっても変わると思うんですが、卒乳さえしてしまえば、母親以外の人でも世話ができる時間が増えてきます。

卒乳する頃には離乳食もかなり進んでいると思うので、離乳食作りの手間も軽減されてきます。

胸が張って困るということも徐々に減ってきますし、体調も妊娠前の状態に戻りやすくなるので、自由に動けるようになります。

会社を辞めた後は失業手当などもらえる手当や支援は受けて、その後に開業届けを出すのがスムーズではないでしょうか?

どのみち、すぐに開業届けを出したところで、妊娠中や出産後であれば、営業活動は難しいので、失業手当などの期間が終わって落ち着いてからでも十分間に合うと思います

独立するつもりなら開業届けを出しましょう

開業届けは管轄の税務署に行けば、すぐに手続きできます。

開業届けを出す時は必ず「青色申告」で出しましょう。

たまに帳簿付けが面倒とか確定申告が分からないからと白色申告にしてしまう方がいますが、めちゃくちゃ損です。

フリーランスとして活動するなら帳簿付けはしないといけないし、65万控除が受けられるのはメリットが大きいです。

確定申告も早めに税務署に行けば、丁寧に教えてくれるし、会計ソフトも分かりやすいものがたくさん出ているので、慣れてしまえば大丈夫です。

むしろ、自分で事業するなら、お金や数字を見る癖をつけないと売上も利益も上がりません。

パソコンなどの高額機器や交通費や飲食代(仕事に関するものだけ)などもすべて経費にできますし、赤字分も翌年に繰越処理できます。

子どもが保育園に入るまでは準備期間と考えて、売り上げを伸ばすことより子育てや家事の両立をしながら、WEBサイトに掲載できるような実績を増やしていくことをおすすめします。

いい仕事をしていれば、口コミで広がる

これはインキュベーションセンターに入居していた頃に担当マネージャーさんにずっと言われつづけてきたことです。

口コミや紹介で仕事が入るようになれば、営業しなくても定期的に仕事が入ってくるようになるからです。

どの業種でも会社員やフリーランスを問わず、口コミ・紹介で受注できるようになるのはあこがれです。

多くの本も出版されています。

私も今3歳になる息子を育てながらフリーのデザイナーをやっていますが、とにかく営業する時間も取れないし、営業リスクが怖くて妊娠直後から一切の営業をストップしました。

ここで言う営業リスクとは、自分から営業しておきながら制作が間に合わなかったり、営業に取られる時間や資料制作の負担を指しています。

営業でアポを取っても子どもの急な体調不良などでドタキャン…ということも考えられます。

知っている方ならごめんね…で済むかもしれませんが、普通は1回ドタキャンしたらもう2回目はありません。

子どもにトラブルがあっても世話をしてくれる人がいるなら、遠慮なく営業にも出られますが、なかなか難しいのが現状です。

独立当初は多少制作単価が低くてもいい仕事をしていれば、徐々に口コミや紹介が増え、制作単価を上げても定期的に仕事が入ってくるようになります。

効果が出たと感じるまでは長いんですが、新規顧客獲得の経費がかからず、楽に仕事を進められるようになります。

子育て中のフリーランスにはおすすめの営業方法だと思います。

制作単価を上げても顧客は減らない

私は独立して7年を超えましたが、これまで何回かに分けて制作単価を上げました。

単価を上げないと固定費や経費がまかなえなくなったので上げることにしたのですが、これは随分悩みました。

当初は「ご紹介割引」や「お得意様割引」など割引を入れるようにしてましたが、周囲の方から割引なしでやってみても大丈夫やと思うとアドバイスをいただいたので、ある時期からすべての割引をなしにしました。

割引あってもなくても受注数に影響は全くなかったです。

諸事情がある場合は、割引入れることもありますが、独立して2年くらい経つと割引してほしいと言われることがなくなりました。

やっぱり起業して1年以上経つと足元を見られることもほとんどなくなりました

価格を上げる際は15%以内のアップなら顧客は離れないという統計があると教えてもらい、少しずつアップしました。

価格より時間効率を優先した

出産してからは、時間のかかるWEB制作は制作単価の安いプランを作って手離れのいい内容に変更したところ、口コミと紹介が増えました。

逆に手離れの悪い内容のものは制作単価を上げて、受注条件を付けました。

子育て中は制作価格に関係なく手離れのいい案件を増やす方が、売り上げも安定して、ストレス軽減になりました。

制作単価を安くして、メンテナンス契約などの定期収入を増やすように方針転換したことで、売上の土台作りに成功しました。

営業していないので、本当に地味な増え方しかしてませんが、それでも毎年ほったらかしにしていても売上が増えていくのは気持ちが楽になります。

多分、子どもがいなければ、もっと時間効率の悪い状況が続いていたと思います。

私は定期契約が望めるものについては制作単価を下げ、1件あたりの時間効率を優先しました。

逆に定期契約が望めないものについては、制作単価を上げました

子どもが生まれてからは時間効率を徹底的に見直しました。

そのおかげで、今までの作業時間に比べて半分にまで作業時間が減りました。

今は子どもが保育園を休むことも減ったので、空き時間も増えてかなり気持ちに余裕も出てきました。

子育てと両立しながら、顧客数アップを目指す

売上アップばかりを考える人が多いんですが、長く事業を継続させるなら、取引先を増やす、顧客数を増やすことを目指す方が後々楽に事業を続けられます。

1.最初は子育てと両立できる範囲で、実績を増やす。

2.実績が増えると契約が決まりやすくなり、取引条件も交渉しやすくなる。

3.徐々に口コミ・紹介が増える。

4.取引先が増えてくると、何もしなくてもどこかから仕事が入るようになる。

といういい循環になります。

まずは100件の顧客リストが作れるようになりなさいと言われました。

100件のお客さまがいれば、勝手に仕事が回るようになるから…と言われ、実際50件を超えた頃からどこかから仕事が入るようになりました。

元々、口コミや紹介は多いタイプだったのですが、本当に営業0にしても月に数件は声がかかるようになりました。

子育て中は、子育て・家事との両立をしながら、実績アップを目指す!

状況に応じて、徐々に事業展開・方針転換していくのが、子育て中のフリーランスにはぴったりなんじゃなかなと思います。

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